
7月18日、銀座・コミュニケーションホール OPUSにて「PLAYSTATION®Network 新規コンテンツ制作発表会」と題された、記者会見が行われた。これは、先にアメリカ・ロサンゼルスで開催された、E3(Electronic Entertainment Expo)にて明らかになった「PLAYSTATION®3に向けたビデオ配信サービス」の発表を受けてのもの。この“映像配信”という、新たな分野への挑戦はメディアからの注目度も高く、当日、会場には大勢のプレスが詰めかけた。
今回の記者会見の最大のトピックといえば、やはりPLAYSTATION®3独占配信の完全オリジナルアニメ『亡念のザムド』だろう。まずは、ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパン ビデオ配信事業プロデューサーの田井野 賢から、PLAYSTATION®NetworkおよびPLAYSTATION®Storeの実績が報告されたのち、『亡念のザムド』プロモーション映像が初めて、お披露目された。すでに先行して第1話の配信がスタートしているアメリカでは「配信実績ナンバーワン」というのもうなずける、ハイクオリティな映像と音。その圧倒的な映像世界に、思わず引き込まれてしまう。
続いてステージには、そんな『亡念のザムド』を手がけた、株式会社ボンズの代表取締役社長・南 雅彦氏と、同作の監督を務める、宮地昌幸氏が登場。さらに、主人公・竹原アキユキを演じる阿部敦、西村ハル役の折笠富美子、ナキアミ役の三瓶由布子、アクシバ役の小西克幸が登壇した。南社長は、今回の『ザムド』を「密かに“奇跡の出会い”と呼んでいます(笑)」とアピール。「最初に企画書を見たとき、内容・ビジュアルを含めて、まったく新しい作品ができあがるんじゃないかという予感がしました。しかし、それをどうやってお客さんに届ければいいのか、非常に悩む企画でもあった。そのときに、PLAYSTATION® Networkのお話をいただいて“これだ!”と思ったんです」と、本作の“出会い”について語った。
続けて、宮地監督は「アニメーションというのは絵で描いてあるものなので、痛みや悲しみ、喜びみたいなものに、どんどん無頓着になってしまう。でも、そこをとにかく捨てたくなかった」と、『ザムド』にかける意気込みを語る。「懸命なものはきっと、人の心を打つだろうという気持ちで、やっています」とも話し、まさにスタッフが一丸となって、『ザムド』の制作に取り組んでいる様子が伺えた。
さらに、キャスト陣からは「アフレコ現場には、僕のような新人から業界の大御所と言われる方までいらっしゃって、しかも次にどんなストーリー展開がくるのか、まったく予想がつかない。アキユキと同じように、とにかく、ぶつかっていくしかないなと思っています」(アキユキ役・阿部敦)、「キャラクターの表情だったり、動きがとってもリアルな作品なんです。ですから、演技が過剰にならないように、声ばかりが前に出てしまわないように、作品の空気感を大事にしながら、演じさせていただいています」(ハル役・折笠富美子)など、『ザムド』の、ほかのアニメにはない“熱さ”と“新しさ”を感じさせるコメントが続々が飛び出した。
また、アキユキたちが乗り込む国際郵便船・ザンバニ号のクルーのひとり、アクシバを演じるベテラン・小西克幸は「アクシバはあまりにも自分と似通っているので、意外と苦労することはないです。毎回、自由に楽しく、フリーダムにやらせていただいています(笑)」と話し、会場を盛り上げた。さらに「お気に入りのシーンは?」という質問に、三瓶由布子(ナキアミ役)は「アキユキとナキアミが初めて対面するシーンですね。このシーンで(ザムドに変身し、暴走した)アキユキに対して、ナキアミが“生きるか死ぬか、選べ”みたいな選択を迫るんですよ。そこがちょっと……「お手!」じゃないですけど、演じててとっても気持ちよかったです」と、アピール。和気藹々とアフレコが進んでいる様子が伺えた。
最後に、南社長が「PLAYSTATION® Networkという新しい場所で、本当に“新しい”作品が生まれようとしていて、自分のなかでもすごくドキドキしています。現場はまだまだ、制作の真っ只中ですが、最後までみなさんに楽しんでもらえる作品をつくっていきたいと思います」と締めくくった、今回の記者発表。9月からの配信開始も告知され、まさに準備は万端。その“新たな船出”に、ますます目が離せない!
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会場となったコミュニケーションホール「OPUS」は、『亡念のザムド』一色に。黒を基調にしたスペースに、オレンジ色のポスターが目立っている。 |
当日、配布されたプレスキット。随所に挟み込まれたイメージイラストからは、『ザムド』のこれまでにないユニークな世界観が伝わってくる。 |
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300人ほど入れるスペースが、あっという間にプレス・関係者でいっぱいに。これまでにない“新たな試み”に対する、注目度の高さが感じられた。 |
左から順に、ボンズの南氏、宮地監督、アキユキ役の阿部敦、ハル役の折笠富美子、ナキアミ役の三瓶由布子、アクシバ役の小西克幸。 |
文章・取材:宮昌太朗(UNDERSELL ltd.)
©BONES / Sony Computer Entertainment Inc. , Aniplex